正しく知っておきたい西洋占星術のすべて

正しく知っておきたい西洋占星術のすべて

人生は明日、何が起きるかわからないから面白いというのもある意味真実ですが、実際に転んで痛い思いをするよりは、転ばぬ先の杖を持ち、でいるだけ痛い思いは避けたいというのもまた真実です。

上手に活用すれば人生における転ばぬ先の杖になってくれるもの、それが「占い」です。現在占いには多種多様なものが存在しますが、今回はその中で私たちにとって一番身近な占いのひとつといえる「西洋占星術」について、その具体的な中身や特徴について解説します。

西洋占星術ってどんな占い?

西洋占星術ってどんな占い?

西洋占星術の歴史は、紀元前2000年頃までさかのぼるとされています。占星術は世界各地で独自の形で存在しており、その中でヨーロッパを中心に発展したものが西洋占星術で、占星術の中でも最もポピュラーな存在となっています。

今や西洋占星術は、私たちの暮らしの中でとても身近な存在です。そのため少し占いに興味がある方なら、雑誌の占いコーナーの片隅で「今週は水星が逆行しているから仕事上の細かいミスに注意」といった一文を目にしたことがある人もいるかもしれません。

この一文が示すように、西洋占星術の基本的な考え方は、星の配置や動きの変化が地球上で起きる出来事や人々の暮らしに影響を与えるというもので、星の動きを読み解くことで先々に起こりうることを予測し、まさに転ばぬ先杖にしようというものです。

しかし宇宙には、まさに無限に星が輝いています。

では西洋占星術では、具体的にどの星の配置や動きを見て占いをするのでしょうか?

西洋占星術で活用している星は、太陽系に属する10の恒星や惑星で、これらの星の配置を「ホロスコープ」と呼ばれるものに落とし込みます。ホロスコープとは、ある時間、ある場所から天体を見上げた時の、上記で挙げた10の星々の配置を示すもので、以下の4つの要素で成り立っています。

惑星

太陽・月・ 水星・金星・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星の10の恒星、惑星で、どの星がどこに配置されているかで対象者の性格や運気を占います。

サイン

ホロスコープ上を12の星座で区切ったもので、サインの中の星の配置により、対象者の心理的な傾向や性格を読み解き解きます。

ハウス

ホロスコープは、サインの他に生まれた瞬間の太陽の位置(アセンダント)を基準として、12個の部屋(ハウス)にも区切られています。アセンダントを起点として反時計回りに第1ハウス、第2ハウスと分割されており、それぞれのサインは異なる意味を持ち、どのハウスにどの星があるかにより、対象者を取り巻く状況や環境などを読み解きます。

アスペクト

ホロスコープ上で、惑星と惑星にできる角度のことです。例えばふたつの天体が同じ度数にある状態は「コンジャンクション」と呼ばれ、コンジャンクションが起きるとその性質が強調されるといったように、占いの結果に重要な意味を与える

西洋占星術を行うためにはホロスコープと、星の運行表である「天文暦」が必要になります。

西洋占星術はどうやって占うの?

西洋占星術はどうやって占うの?

西洋占星術を行う際には、まずはその人が生まれた時、場所から見上げた時の星の位置を示すホロスコープ(バースチャート)を作ります。この時に必要となるのが生年月日・出生地・出生時間で、例えば東京都で生まれたというだけではなく、**区**町にある産院で生まれたといったように、データが詳細であるほど正確なホロスコープを作成することができます。

そして作成されたホロスコープを元に、出生時に星々がどの星座に入っていたか、星々の角度といった配置と組み合わせ読み解くことで、そのホロスコープの持ち主が持って生まれた先天的なキャラクター、過去の出来事などを占っていきます。

そして未来を占う場合には、そのホロスコープを元に天体暦を用いて未来の星の運行を割り出すことで占いたい時点での星の配置を作り出し、その時に起こりそうなこと割り出していきます。

このように西洋占星術では、大まかに言えばその人の基本的な性格、天性の才能、運気の波といったことを占うことができます。

占いは「当てごと」ではない 

占いは「当てごと」ではない

占いと聞くと、とかく導き出された結果が当たった、当たらなかったという点だけに注目が集まりがちです。

しかし占い本来の目的は、前述したように転ばぬ先の杖となることです。例えば占いで「12月は体調不良に注意」という結果が出たならば、そうした結果にならないようにその時期には暴飲暴食を控え、十分な休養を心がければいいのです。

西洋占星術に限らず占いは、その結果に一喜一憂することなく、うまく生活の中で活用していくことが大切です。